読書感想文:坪田信貴「才能の正体」
単なる「才能」という言葉の定義付けの話だが、「才能=努力の結晶です」と言われても、「いやいや、芸術、料理、音楽、運動能力等においてはスタート地点で個人間にだいぶ差があると思うよ」、と納得のいかないまま読み進めることに。
悶々と読んでいる途中で気付いたが、これは「凡人の範囲内で、学力のみを対象にした本」なんだと。「凡人という枠を超えられない人が、どうやって頑張って社会的にある一定の地位を確立するか」を書いてあるだけの本なんやと。
これに気付いてからはある程度理解しながら読み進めることができたものの、どれも既視感がある内容で、この前読んだ、仲野信子さんの本「努力論」と似ているかも…?
本の中で、「才能」「成功」「天才」という用語が同じような使われ方で何度も出てきて混乱したが、つまりは「正しく努力する」ことを勧める本だったということ。
読んで一番良かった点は、「拮抗禁止令と13の禁止令」について知れたこと。これについては今後詳しく知りたいと思う。
第1章:「才能」とは何か?
才能がある人は、
- 正しいやり方で、ちゃんと努力をしている
- 対象を正しく「認知」する
- 結果だけではなく、経過を楽しむ
- 観察力、洞察力、想像力で相手の思考や行動を見抜く(「才能がある人は結果を出せる人、結果を出せる人は洞察力がある人、従って才能がある人は洞察力がある人」という短絡的なロジック)
「本当の成功」というのは、「100年かけても達成したい」と心の底から思うものを見つけることや、そういう思いを分かち合える仲間を見つけること
第2章:「能力」を「才能」へ
第3章:「才能」のマネジメント
人の才能を伸ばすためには、
- 信頼する
- 事実のみを客観的に伝える(主観的に意見しない、批判しない)
第4章:「才能」と「成功者」、「才能」と「天才」
- 出会った人全てに優しくして運を上げる